空が青かったから
結局,空がなんで青いのかわからないまま生きている。
最近はチコちゃんという女の子がボーッと生きていると叱ってくれて,それはそれで人気があるのだそうだ。需要と供給。
なにかを知っていることはいいこと。知識を身に着けることはいいこと。それはあなたの世界を広げてくれるのだ……テレビをつければ常にクイズ番組や情報番組がやっていて,色々な芸能人が面白おかしく知識の大切さを説いている。
……でも,本当にそう?
空はなんで青いのか?それは「レイリー散乱という現象で,波長の短い青色がより散乱される」からだと知っている。だがそれを知ったからって別に世界は1mmも変わらないしわからない。なぜってそれを知る前も知った後も,空は変わらず青いから。ただ青いだけだから。「レイリー散乱=空が青い理由のあれ」という図式がインプットされるのみ。明日私が死んでも,君が死んでも,日本が死んでも世界が死んでも,空は変わらず青い。It's non of your business!!
どうせそんなことだったら,空は青いから青い,でいいのだ。ある事象をあるがままに受け入れることだってあっていい。
周りから意味付けをされる前の純粋経験。後付の理屈に雁字搦めにされる以前のそれ。
すべての物事に合理的な意味や理由や理屈が必要?「役に立つから」やった方がいい?そんなのは嘘だ。
言語化すればきっと「なんとなく」になってしまうもの。それはつまらないものかもしれない。でも(だからこそ),それは(それゆえに)大切なのだ。