冷たい水の中をきみと歩いていく

平坦な戦場で生き延びること

2019年はどこから来てどこへ行くのか

単に今年の抱負と去年の振り返りでも書く。

 

◯ブログについて

もともとブログ自体はJUGEMブログで2016年から不定期に更新していたが,UIが良くなかったりスマホで見ると分割されて見づらかったりと何かと不自由が多かったので2018年9月からはてなブログに移行した。ふと昔の記事を読み返してみると「うわ何言ってんだこいつ……」と自己を客観視出来るのは,いくらかは成長したってことなのだろうか。はてなブログに移行してからは週に一回くらいのペースで文章の練習として継続しているので,2019年にもそのようにしていきたい。意外と読んでる人がいるっぽくて(勿論めちゃくちゃ嬉しいのだが)会ったときにちらほら「あれ読んだよ」と言われるので,羞恥心と戦う必要はある。

 

◯同人誌について

最近iPad Proを買って液タブ代わりとして使っているので,年内には何らかのジャンルで同人誌を出してイベントに参加したい。見せられるようなレベルになったら,描いた絵もたまにこのブログに掲載するかもしれない。いまはまだ「見せられないよ!」って感じ。ハヤテのごとく!でみたやつね。

 

QOLの向上について

今年の5月から一人暮らしを始めて,一応自炊・掃除・洗濯などはきちんとしている(Twitterをフォローしている方はよくご存知だろう)。しかし悲しいかな,料理と言っても元来ズボラなので適当に炒めただけ!とか適当に煮込んだだけ!みたいなのばっかりである。もっと繊細な料理を作りたい。食器などの家具にもこだわって,生きるだけじゃなくてQOLを向上させるような,丁寧な生活を心がけるようにする。

 

◯インプットについて

色々な作品をインプットしたいが,「月◯冊!」とか決めるとそれが義務になって楽しめないので気楽にやっていく。大学生の頃は完全に義務化してしまっていて,BOOKOFFで一生読みもしない難しい本をいっぱい買っては悦に入ったり多読を誇ったりしていたが,もうそういう時期はとっくに過ぎた

 

なお2018年に読んだ本で一番面白かったのは新井紀子氏の『AI vs.教科書が読めない子どもたち』だった。タイトル通り,教科書という最も基本的なテクストさえ子どもたちが誤読している現状を取り上げ,なおかつ現在進行系のアクティブ・ラーニングについて「読解力も身に着けずにアクティブ・ラーニングができるのか?」という観点で切り込んでおり興味深い。今後の社会を支えていくのが彼ら彼女らである以上,それは決して他人事ではないからだ。そしてわたしだって本当にテクストを理解できているのか,自身をもって頷くことはできない。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち
 

 小説では円城塔氏の『文字渦』だった。作者の文字に対する偏愛が伝わってくる「遊び」が大変魅力的かつ実験的な作品で,このなかでは「活字」という言葉通り文字が「活きて」いる。文字は独自の哲学をもって立ち現れて,飛び跳ねる。油断していると文字の奔流に流されてしまうような,気骨あふれるハードな作品であった。

文字渦

文字渦

 

 映画ではカメラを止めるな!だった。正直2018年は映画館に行きまくった1年で,必然的に良すぎる映画も多かった。万引き家族』『ペンギン・ハイウェイ』『リズと青い鳥』『ボヘミアン・ラプソディどれもとても良かったが,個人的にメタ作品が大好物なので『カメラを止めるな!』がトップだった。三谷幸喜氏の『ショウ・マスト・ゴー・オン 幕をおろすな』や『ラヂオの時間』,演劇ならシベリア少女鉄道が好きな人は完全にハマる作品だと思う。

 ゲームではフルボイス版が2018年に発売された素晴らしき日々だった。学生の頃からやろうやろうと思っていたが,ついにプレイすることが出来た。電波ゲーとも言われるが,作り込まれたシナリオの妙が冴え渡る名作。希実香エンドの後,クソでかい感情に飲み込まれてしまい,数日は会社でも放心してしまっていた。


【高音質】空気力学少女と少年の詩 【Full】歌詞付き

 

 なお現在進行系でWHITE ALBUM2をプレイ中である。雪菜が良い子すぎる……。


届かない恋

 

アニメでは宇宙よりも遠い場所だった。実はニューヨーク・タイムズで「The Best TV show of 2018」に選出されたことで見始めたのだが,あまりに面白すぎて号泣しながら2日で見終わってしまった。南極に向かう女子高生たち一人ひとりの過去を丁寧に掘り下げるシナリオ,丁寧な背景描写,躍動感溢れるカメラワーク,「止まっていた時計が今動き出した」演出,どこをとっても完璧である。


オリジナルTVアニメーション『宇宙よりも遠い場所』PV

あとアニメはdアニメストアに加入しているので,最近は過去作品を見ることが多い。目下ひだまりスケッチ』『さよなら絶望先生』『ガン×ソード』『ぱにぽにだっしゅ!を見ている。今年で平成終わるんだけど。

 

簡素に今年の抱負!死なないこと!!とかで終わらせるつもりが結局長くなってしまった。

 

タイトルは最近読んだ社会学はどこから来てどこへ行くのか』から。

このなかで最も興味深かったのは「合理性」についての話だ。曰く,合理性とは「サンプルから母集団を推測するときの媒介項」である。個別具体的なサンプルの行為から,全体の母集団の行為に妥当性があるかどうかを推測するものが合理性。そのうえで「この行為には合理性がある」と認識し,初めて「理解」というフェーズに移行する。なるほど。

社会学はどこから来てどこへ行くのか

社会学はどこから来てどこへ行くのか

 

終わり。今年もよろしく。