沖縄滞在日記
ゴールデンウィーク,4/30-5/3まで沖縄に行っていた。今回は簡単に沖縄旅行記を認めてみる。
◯1日目
奇しくも平成最後の日を沖縄で過ごすことになった私は,昼過ぎに那覇空港に降り立った。割とだだっ広いという感じの空港で,なぜかショボいUFOキャッチャーが置いてあったりする。とりあえず空港職員さんも利用するという「空港食堂」さんでゴーヤーチャンプルを食べた(うっかりしていて写真を撮り忘れた)。確か600円くらいで,こういう「ザ・食堂」のご多分に漏れず,めちゃくちゃ美味いし安定感があった。
初日は渡嘉敷島という離島で,ダイビングショップが経営している宿に泊まることにした。那覇の泊港からフェリーに乗り込み,30分ほど揺られると渡嘉敷島に到着。渡嘉敷島は慶良間諸島に属し,「ケラマブルー」と称される海の綺麗さがよく知られている。
渡嘉敷島に着くと宿のオーナーさんが迎えに来てくれていた。浅黒い島美人といった感じのオーナーさんだ。そのまま車に乗り込んで宿に向かう。3分ほどで到着。軒先にウェットスーツやらタオルやらシャツやらいっぱい干してあり原チャが置いてある。まさに「おっそうそう,こういうのだよこういうの!」という感じのお宿。やっぱ島に来たらサービスの行き届いた高級ホテルじゃなくて,こういう宿がいい。
引き戸をガラガラ開けて中に入るといきなり謎のオッサンがおり「うい!」と元気良い声をかけられる。手には缶チューハイ。
はえーよ。到着1分で”島感”全開じゃねーかよ。
原チャに乗って島内を一周したい,と事前にオーナーさんに話をしていたので早速それに乗ることにした。なおいまだかつて私は原チャに乗ったことがなかったが,事前に電話して相談したところオーナーさんから「いけるいける!」と力強いお言葉をいただいたので,乗ることにしたのだった。
オーナーさんに簡単に操作方法を教わり,とりあえずこのへん一周してきたら?と言われたので,アクセルをかけたところ勢いよく車体が走り出し振り落とされそうになる。「えーっ」と驚愕するオーナーさんとオッサン。「いや,いまのは無しです」と言いながら再度アクセルをかけるとギュン!とまたしても勢いよく車体が飛び出す。しかしオッサンの「大丈夫だ!行って来い!知らねーけど」という力強い言葉を信じ,なんとかかんとか走り出した。ちなみにこのオッサンは適当なことを言って最後に「知らねーけど」と言うのが口癖だった。知らねーのかよ。
最初こそやばい感じだったが,いざ走り出したら何ということもなくすぐに安定した。そもそも島内に信号も1か所しかないような感じなので,対向車もほぼいない。軽快に原チャを走らせたので,以下に写真を貼っておく。途中で原チャを停めたらまったくアクセルがかからなくなって焦ったこと以外は何の問題もなかった。
原チャで坂道を登りきったら見えた景色。
浜に降りるとこんな感じ。
渡嘉敷島の南端,最果て感のあるRPGのラスボスに向かう一本道みたいな岬。向かいに見えるのはウン島という無人島。ここは4年前に友人と来たときに「ウン島って名前何なんだよ」と爆笑したことがある。
原チャを返して刺身や煮魚の夜ご飯を食べたあと,オーナーさんが「泡盛飲もうよ!」と言い出して自然に飲み会が発生した。オーナーさんとオッサンと三人で名産のまぐろジャーキーを突きながらオリオンビールと泡盛を煽る。「キミ島暮らし合うと思うよ!」「令和初ダイビング楽しもう!」と盛り上がり,ここでこのオッサンが宿のスタッフではなく長期で泊まっている客であることが判明。”島感”全開じゃねーかよ。
翌日のダイビングに備えて寝る。初日終了。
◯2日目
明けまして令和の5/1。この日は午前はダイビング,午後はシュノーケリングの予定。朝食を食べながら清々しい令和の朝を楽しむ……どころではなく,外では凄まじい雨音が響いている。
そう,この日は全国的に天気が悪く,特に沖縄はマジ熱帯のスコールが降りまくっていた。都会のゲリラ豪雨が可愛く見えるレベルの轟音が響き渡る。
私「雨エグいですね(ドザーという轟音を聞きながら)」
オーナーさん「潜っちゃえば関係ないよ!」
私「なるほど(そういう考えもあるのか)」
ウェットスーツを着てオーナーさんの車に乗り,5分ほどで港に到着。「ちょっと待って」と言われ座って待っているとドドドドという音がし,オーナーさんが船を運転しながら颯爽と登場。カッコ良……あなた何でもできるんすね……!
実際潜ってしまうとあんまり雨とか関係なくて,透明度の高い海を楽しめた。なお私は安っちい水中カメラしか持っていなかったので,基本ブレまくりのショボい写真しか撮れなかった。
熱帯っぽいよくわからん色の魚たち。
ウミガメがユラユラ泳いでいたので,並んで泳いでみた。可愛かった。
後日,一緒に潜っていたオーナーさんが撮った写真を送ってもらった。めっちゃくちゃキレイ。絶対に良い水中カメラが欲しくなった。
この日は一日中海を楽しみ,心地よく疲れる。オーナーさんとスタッフではないことが判明したオッサンに「ぜってーまた来る!」と言い残し,夜のフェリーに乗り込み那覇の泊港へ。
夕飯は那覇のホテル近くをブラブラしていたら見つけた「海遊亭」という居酒屋へ。すぐさまオリオンビールを飲み,後先考えず「とりあえず名物押さえておくか!」のノリで沖縄感ある料理をバカスカ注文する。何を食っても美味い。
tabelog.com
海ぶどう/カジキの酢味噌和え。
サザエの炒めもの/フーチャンプルー(お麩の炒めもの)。
◯3日目
午前中は那覇を観光することにし,朝から「塩対応だが美味い!」と評判のサーターアンダギーのお店に行ってみる。住宅街にあるので,割と街中にスッ……と現れる。
店員のおばあさんは言うほど塩対応でもなく,まだ温かくサクサクして美味しい。口の中がパッサパサになることもなく,これは確かに美味い。
沖縄は最高なので,ブラブラ散歩していると普通にめちゃくちゃ綺麗なビーチが出現する。国際通りの近くですぐ横をめちゃくちゃ車が走ってる思えない透明度。
ビーチのすぐ側に思いっきり沖縄ナイズされた神社もあった。
第一牧志公設市場へ行ってみる。かなり老朽化した建物だったが,どうやら近々建て替えるらしい。
市場の中は完全に異国の雰囲気で,中国語が飛び交っていた。上野のアメ横地下食品街っぽい。うかれたハリセンボンがいたり謎の色の魚たちが売られていた。
鮮魚店で刺身を作ってもらって食べた。イラブチャーとシャコガイとグルクン。こりゃ美味いわ。渡嘉敷島の客から「あそこはぼったくられるぞ!」と言われていたので注意していたが,うっかりしているとかなり高額をふっかけられそうな生き馬の目を抜く感じだった。スリル満点。
国際通りにも行ってみる。とりあえずブルーシールのアイスノルマ達成。サトウキビ味&ブルーウェーブ味。
この日は瀬底島という,沖縄本島中部から瀬底大橋が伸びている島に泊まる予定なので早速国際通りから移動する。高速バスに乗り,3時間くらいかけて那覇から本部(もとぶ)という北部の港へ向かう。意外と沖縄ってでかいことに驚く。本部から車がバンバン走る橋を歩いて瀬底島に渡る。基本的に車を運転するのが怖いので,公共交通機関か徒歩になってしまうのだが,綺麗なビーチを歩きながらじっくり見られるのはなかなか楽しいものだ。
上の写真のアンチ浜というビーチが綺麗で有名。名前がちょっとアレだが,いいビーチだ。余談だがビーチででかい犬が犬かきしており「本当に犬ってああやって泳ぐんだ……」ってなった。
着いたのは16時頃だったが,瀬底島にある店はことごとく16時に閉まった(!)ので,夕飯どうしよっかなと宿で自転車をレンタル。瀬底大橋を渡り,本部の街に繰り出す。
割と本部の街はでかくていろんな店があったが,あんまりしっくりこなかったので個人的によくやる「地元のスーパーで地元の飯を安く買って食うやつ」をやった。旅先ではどうしても外食ばっかりになりがちだが,これはなかなか気楽にやれるオススメのソリューション。ジーマーミ豆腐やクソほど量の多いモズク,あと撮り忘れたが紫いもの揚げ物やサーターアンダギーやスパムおにぎりなど,「沖縄!」という感じの飯で最高になっていた。あとオリオンビール。
◯4日目(最終日)
いよいよ沖縄最終日。湿布くせぇ激ウマ飲料ことルートビアを飲みながら起床。ちなみに沖縄滞在中に5本くらい飲んだ。激ウマなので。
さて高速バスに乗り,美ら海水族館へ。水族館の観光客で道路は大渋滞していた。みんな考えることは同じなんだなと痛感。
しばらくさまざまな水槽を見て回り,いよいよジンベイザメのいるエリアへ。巨大な水槽にユラァ……と現れる巨大なジンベイザメはさすがに圧巻の一言であった。昔の人がデカイ岩や山を信仰していたように,巨大なものに対する本能的な畏敬の念ってあるな……とマジで思った。
クソでかいニシキエビ。右上の魚の「マジか!」みたいな顔が可愛らしい。
可愛らしいアオリイカ。綺麗。
美ら海水族館を堪能したあとは再び高速バスに乗って名護に向かう。もうこれほとんど高速バスの旅だな。名護は降りた瞬間にタコライスの匂いが漂い始め,ここは最高の街っぽいなと強く予感する。那覇みたいに人ごみもない。店も少ない。しかしどこからともなくタコライスの匂いが漂い,陽気な音楽が聴こえてくる……。那覇の国際通りはFAKEでここが本物の沖縄か?
とりあえず昼飯を「宮里そば」さんで食べる。ソーキそばではなく三枚肉そば。確かにソーキそばは骨付き肉が乗っているけど,これは豚の角煮っぽい。鰹の出汁が優しくて美味い。名護に行くことがあればぜひおすすめしたいお店だ。
またしてもブラブラしていたら古代遺跡が現れる。名護市役所だ。細かい部分の造形がすごくて,オタクが作ったすごいレゴブロックみたいだな……と思った。どうやら有名な建築集団の手によるものらしい。ICOとかに出てきそう。
「21世紀の森ビーチ」というハイソな名前のビーチで黄昏れているうちに,空港に向かう高速バスの時間になる。もう時間だ。現実に戻る時間。
そうだ,東京へ帰る時間だ。もうあの時間は終わって,君も人生と向き合う時なんだ。
そして23時半頃に羽田空港に到着。現地で買ったアロハシャツで完全に浮かれた人になりながら,帰途についたのであった。
終わり。