冷たい水の中をきみと歩いていく

平坦な戦場で生き延びること

ハサミは切れぬが役に立つ

い先日の出来事。私のTwitterをフォローしているひとはそっちでも書いたことなので重複してしまうが,それだけ印象的な出来事だったのでブログにまとめておきたい。

 

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会社にて。

私「犬とハサミは使いようってことわざでも言うもんねー」

同僚「???……ははは……」

私「(ん……???)」

 

帰り道。

私「(なんだったんだあの微妙な反応は……なんか不安になってきた……おかしなこと言っちゃったのか???)」※オタク特有の脳内会議です

私「(ググる)」

私「(あれこれ……ラノベのタイトルじゃん!えっウソ…『馬鹿とハサミは使いよう』ってのが正しいことわざなんだっけ!?えっウソめっちゃ恥ずかしっ)」

私「(ウワ,これあれだ。蒼井そら蒼井優を間違えちゃったみたいな。なんか銀魂でも言ってたなそんなこと……。椎名りくと椎名そらと椎名うみを間違えちゃったみたいな。ていうか陸・海・空全部そろっているのか椎名……へきるもいるし林檎もいるしまゆりもいるし誠もいるし桔平もいるし椎名ってすごいな)」

あっ,家着いた。

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いやビックリした。何がビックリしたかって,自分の中で無意識のうちにいつの間にか言葉が置き換えられていたということにである。「馬鹿」と「犬」で。バカ犬じゃん。

dic.pixiv.net

……まあこういう覚え違いって他にも色々ありそうだが,それはそれで長くなりそうだし本題ではないのでやめておこう。

 

さて,この「馬鹿とハサミは使いよう」。ことわざの意味としては以下のようなものだ。

ばかとはさみはつかいよう【馬鹿と鋏は使いよう】

切れない鋏でも,使い方によっては切れるように,愚かな者でも仕事の与え方によっては役に立つ。

大辞林 第三版,三省堂

 

そこで気になることがある。「馬鹿」はさておき「ハサミ」は割と役に立ってるでしょ!ということだ。切れないハサミよりももっと役に立たないものはいっぱいあるだろうと。これが絶望先生だったらこんな具合に社会派なネタ大喜利が始まるところだろう。

 

望「たとえばパソコンを使えないのにサイバーセキュリティ担当の大臣」

奈美「うわ役に立たなそう」

可符香「いや役に立ってますよ。あの大臣は『メディアリテラシーが低いと大変』ってことを身をもって教えてくれてるんです!立派に職責を果たされています!」

 

 

 まあそれは置いておいて,ハサミって結構すごい。

漫画やアニメでも映画でもゲームでもハサミは大活躍しており,数え上げればキリがないくらい,ハサミは作品に浸透している。ぱっと思いつくものを以下に羅列してみよう。

クロック タワー

クロック タワー

 
キルラキル 1(通常版) [DVD]

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Dream Tech ローゼンメイデン 蒼星石 約150mm PVC製 塗装済み完成品フィギュア

Dream Tech ローゼンメイデン 蒼星石 約150mm PVC製 塗装済み完成品フィギュア

 
シザーハンズ (字幕版)
 

 ……ぱっと思いつくだけでこんなにある。これはすごいことだ。切れないハサミは切れないハサミで,スプラッターホラー的には映えるだろうし。コンパスの針で執拗に刺して戦う!とか学校にあるデカイ三角定規の尖ったとこで殴って戦う!とかやっても地味だし。それはそれでkashmir先生の漫画っぽくて面白い気もするけど。

 

ていうかこのくだり,◯本の住人あたりですでにやってそう。

○本の住人 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

○本の住人 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

 

じゃあハサミより使えないものってどんなのがあるかな……文房具で言えば答えは一択,クリップだ。クリップはクリップでもゼムクリップ。

↓こういうやつね。

f:id:trush_key:20181115231249j:plain

 なにを隠そうわたくし,ゼムクリップが嫌い。私のGoogle検索履歴は「ゼムクリップ すぐ取れる」「ゼムクリップ 使えない」「ゼムクリップ 邪魔」などネガティブなワードでいっぱいだ。だってあれだ,この形状なんだから,紙を縦に留めてたら他の紙がはさまってピン!って取れてどっか行っちゃう。それで書類が散逸しちゃう。一時的に会議用に配布する資料を留めておくにはいいけど,長期的に保存する書類をこんなあやふやなもので留めちゃ駄目でしょ。だからゼムクリップは嫌い。というよりは思考停止してなんでもゼムクリップで留めちゃえ!って人が嫌いって方が近いかもしれない。そう考えるとゼムクリップ自体には罪はないのだ。罪を憎んで人を憎まず,もとい人を憎んでゼムクリップを憎まず……。

 

一方,私はダブルクリップはそこそこ好きだ。なぜって書類が散逸しないから。レバー部分がちょっと邪魔だしかさばるけど,力強く束ねてくれるのは大変重宝だ。黒に銀の無骨なデザインが格好良い。メタリックな全身銀のやつ(レア)はヤバクソ格好良い。職場でも見つけるたびに集めているので,私のデスクには大量にコレクションされている。

↓こういうやつね。

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あとたまに見かけるふざけてんの?ってレベルでクソでかいゼムクリップ。15cmくらいあるかな?あれは最高。主にビジュアル面の面白さで。Amazonとかアスクルで画像が見つからなかったのでブログ中では画像はないんですが……。高校生の頃に池袋のSmithって雑貨屋さんで買ったんだけどどっか行っちゃったなあ。使いみちないし。あと同じようにクソでかい安全ピンとかも最高。あれは服を留めるのにも使えるし。

 

長々と何が言いたかったかって言うと,ゼムクリップさんのことこき下ろしたけど,どっちかって言えばゼムクリップさんを適した場面で使えない人が悪いわけで。一時的に留めておくにはかさばらなくて便利なわけだし,適材適所って大事!という話。100万回言われてきたような話だけど,「消極的」とか「文句ばっかり」っていうネガティブな特徴だって見方を変えれば,前者は「色んな意見を受け止めてくれる」となるし後者は「よく人を観察している」となる。だからそれぞれに適した場所ってのが絶対にあるんだよな,なんて思ったりする。本当は世界に居場所がない人なんていない。

 

まあうまくまとまったところで終わり。

タイトルは言うまでもなく『逃げるは恥だが役に立つ』をオマージュしただけ。それではまた。